アメリカではこの日に上院、下院の一定数、州知事、そしてその他の住民投票が行われる。多くのニュースが報道するように、オバマ大統領の民主党が議席を減らし、上院での過半数を失い、上院下院ともに過半数を共和党に奪われる結果となった。オバマ大統領は、就任当時は大きな支持をうけたが、医療保険制度やその他の「解がだしずらい」問題に切り込んだこともあり、支持率は下がり続け、これといった成果が出せないままここまで来てしまった。すでに就任から6年経って、残り2年。上院、下院共にライバル政党に過半数を握られてしまった結果、この先彼のイニシアティブは取れないのではないかというのが一般的な見方となる。個人的に心配になるのは、気候変動問題や自然保護に対しての政策が反転して、産業界に受け入れやすい、すなわちそれらの問題や規制をかけない方向にまた向いて行くことが目に見えるのが残念な点。オレゴン、ワシントン、アラスカは水の問題、パイプラインの問題などで環境問題に敏感な州。その反対に、マリファナを合法化してみたりと固いことを言わずに寛容な社会でもある。なんとオレゴンでは今回の投票の結果、マリファナが合法化されることになったようだ。もう一つ興味ふかい住民投票は遺伝子組み換え食品にその表示を義務付ける法案が提案されていたが僅差で否決されたようだ。オーガニック食品などを扱うスーパーではその法案に賛成しようとの印刷がレジ袋に記載されたりしていて、投票権はないけれど注目していた法案だけに少し残念。たぶん、2年後にまた住民投票にかけられるのではないだろうか。
中学校では、この投票を前に、各候補者の提案、住民投票でなにが問われるのかを生徒がまなびディベートをする授業があったようだ。事前に保護者にはそういう議論を子供たちにさせる(が、どの候補を推薦することはない)という通知がきた。子供の時から、候補者の提案を理解する練習をしていれば、表面的な提案、当選後に提案を実行しない候補などを見抜く力がつくので正しい選挙が行われる下地となるのだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿