2014年9月15日月曜日

9月14日 口火

私達が子供のことの湯沸し器、給湯器は口火というものがあった。しかし、最近の日本のガス器具は電気式の安全着火装置が完備されており、口火をつけるためにマッチを用意したり、カチカチとハンドルを回して圧電式の火花を飛ばすなんてこともしなくなった。新しい家で、ガス器具を使うようになってまずはじめのカルチャーショックが口火だった。今回借りた家のリビングには暖炉のような薪を燃やしているように見せる暖房装置があり、そこに常にチロチロと青い炎が出ていた。これをどうやって消すのだろうかとオーナーに以前聞いたら、It's bit complicatedの一言で、そのままにしておいて、ということになった。暑くて仕方ない夏もつけっぱなしと思うと日本人としては納得がいかない。さて、金曜日こちらに移動してきて最初のシャワーは、なんだかぬるいな、という感想。どうも私は最初だったのでぬるい程度だったが、後からはいった家族は水を浴びることになった模様。そのため、日曜日は朝から車庫のボイラーの構造を理解することから始める。ボイラーの周りに取扱説明書がはられているのだが、なんとボイラー固定のための金属製バンドで一番重要な部分が読むことができない。しかし、前後を読んで理解すると、これは口火が必要なボイラーで、口火をつけるために「マッチで」火をつけろと書かれている。なんてこった!?マッチなんて無いよ。仕方なく、台所のキッチンペーパーをねじってコヨリもどきの大きなものに火をつけて台所から車庫まで走る。そして、ボイラーの下から口火に向けて着火。しかし、中が見えないので全然つかない。いろいろ調べるとボイラの下部構造を開けることができ、再度挑戦。そしてやっと火がついた。見える景色は、30年前の湯沸し器かプロ用のボイラー。たぶん、温水をボイラーに蓄えてそれを給湯するタイプなのでしばらくボイラーががんがんと燃えることとなる。
その絵がこちら。なんだか懐かしい仕組みだが、個人用住居でこれはなんとなく無駄が多いのではないだろうか。今回しばらくこちらで暮らしてみて、日本の技術がまだまだ可能性を感じるのは、トイレ、キッチン、サッシ、ガス給湯技術。これらは世界的にも競争力がありまだまだちゃんすがあると感じた次第。しかし、ガスは通常競争をさせることが少ない保護産業なのであまりinnovationは起こりづらくこのように古い技術が生き残ってしまっているのだろうか。まだまだ、新しい絵での生活が落ち着くまでは時間はかかりそう。

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