昨日に引き続き、今晩も学校に保護者が呼ばれての説明会。昨日は高校、今日は中学。我が家は子供ふたりとも地元の公立高校と中学に通わせている。公立高校の日本語だと教育指導要領は、州で決めたも方針を市の教育委員会に相当する組織が解釈して教科書を選びカリキュラムを決めている。日本だと都道府県レベルの権限を市が持っているように見える。
今日の説明は、来年から新たに始まる高校レベルでの数学教育の方針変更について。日本では考えられないが、こちらでは数学は習熟度によって同じ学年の子供でも違う内容を学んでいる。数学な得意な子は高校に入学する段階でほぼ高校レベルの数学を終え、更に上の数学(大学レベルと同等)を高校の3年間で学ぶことも可能。これはクラスという概念を持たつつも、中学から個人のレベルで最適な授業を取れるように仕組みを作っているからなのだろうが、日本の全員が同じレベルをという教育システムをみてきた人間にとってはカルチャーショックの一つとなる。
さて、今回説明を受けた内容は、高校ではいままで解析学、幾何学、微分積分、確率統計とそれぞれを独立に教えてきたが、来年からはそれをすべて混ぜて、相互の関係をもっと理解してもらうというもの。日本も単元の名前はよく変わるが、一般的に基礎解析、代数幾何、そして微分積分、時間があれば確率統計となるのではなかろうか。それぞれが場合によっては先生も変わり、全く違う教科として教えられている。それを一つの共通の軸にしてAlgebra, Geometry, Satatisticsとしてまとめるというもの。どう実行するかは教科書を見てみないとわからないかが連携をうまく使えるのならいいことなのではなかろうか。これが適用されるのは、標準過程の数学を学んでいる生徒が来年高校に行った時に適応されるそうで、残念ながらそこからちょっとだけ先のクラスをとっている息子には関係ないらしい。。。。
もう一つ面白かった話題は、統計学をちゃんと教えるという方針転換。日本も、確率統計は高校3年の最後の方におまけでやる程度で、そのためか受験にもあまり使われずさらにそれが高校での扱いを下げる結果となっている。しかし、御存知の通り最近の big dataと呼ばれる大規模データ処理などの技術の進化から社会での統計学の重要度が高まっており、なんとそれに答えるためにもっとしっかりと高校で統計学を教えるらしい。このような社会のneedsと教育現場の対応の速さは現場への権限委譲がなされているからこそ起こるのではないかと思った次第。2日続けて夜に出ていくのは面倒だったがいい経験が出来た。
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