2016年12月16日金曜日

12月2日 年金とインフレ

年金の問題は日本ではよく話題に上がるけど、その仕組を多くの人は理解していない気がする。まず社会の基本的なベースの部分として、労働人口の人々が公的な年金としてお金を政府に払って、それがその時に年金を必要としている人に回る。直接ではなく、政府が多少は運用をするので入と出がピッタリ合うわけではないが基本はその時に働いている人がその時に必要な人口を支えるので将来危ないという話になる。一方、それに加えて会社や個人が仕事をしている時期に積み立てたお金を運用し、それを年金をもらう歳になったらもらうという個人年金や企業年金と呼ばれるものがある。これが曲者で若い頃に年金のおばちゃん、おねえさんに加入を勧められた経験をする人も多いのではあるまいか?最近では企業がその年金運用していられなくなったのを、個人に責任をもたせるという日本版401kと呼ばれる年金の形態が増えてきているように思う。私も日本でそれに入っていた。しかし、いまの運用益と金利をみるとそれが大きな足しになるとは全く思えず価値を全く見いだせないでいた。しかし、こちらでたまたま年金の説明を受ける機会があり、そこで学んだことは、社会が成長して一定の率でインフレが起こっている社会では金利がインフレ率に近い数字になり(こちらではいま3%を超えている)、その金利をベースに債券の運用も合わせると安全に見積もっても3%弱の運用益が期待できるらしい。そうなると、昔の郵便貯金ではないが積み立てた金額がすこし長い目でみれば倍になるということも可能なようだ。そういえば郵便局の定期の金利が良かった時期にはそんな話も聞いた気がする。インフレが続けばそれだけ生活にかかるコストも上がるのだが、全く成長しない社会で将来をどう設計するのかというのはとても難しいし出口のない問なのだと思ってしまった。

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