先日息子から「どうしてGPS衛星が打ち上げられているか知っているか?」と聞かれた。GPS衛星はアメリカ海軍の衛星で、昔はロランC(*)と呼ばれる長波を使った測位システムの代替システムだと理解しているので、その話をした。彼が学校で習ってきたのは、GPS衛星が民間の利用に開放されたのは1983年の大韓航空機撃墜事件がきっかけだったそうだ(どうも授業ではプログラム開始のきっかけと触れられたようだが、実際は民間への開放の契機がこの事件)。歴史を見てみるとGPSの開発は1960年台に遡るが、83年の事件のあと、レーガン大統領がGPSの民間開放を宣言している。先日の出張時に、行きのバンクーバーから成田へのフライトを機内のモニターで見ていると上空の風の影響でこのフライトはかなりロシアよりを飛んでいた。写真で見るとわかるがロシア本土に入るまで西向い、その後南に進路を変えての飛行だった。こんなことは20年前には想像できないことで世界も変わったものだとおもいつつこの経路を写真に収めた。ちなみに、写真の下に見えるのが樺太、そして海を隔ててユーラシア大陸。飛行機はこのままもう少し飛んで南に進路を変え、新潟上空から日本に入った。
(*)なぜロランCでは長波が使われたかというと、長波の信号は水の中にも伝わるため、潜水艦の測位に利用できるよう長波が用いられたようだ。
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